「モーツァルト四大オペラ」
オペラ映画フェスティバル2009
オペラは聴覚も視覚も刺激する総合芸術である。
そして、モーツァルトの最高傑作はオペラ作品だといわれている。
オペラはモーツァルトの作品によって、それまでの貴族たちの
娯楽であったものから、音楽作品へと生まれ変わった。
モーツァルトのオペラはその音楽的完成度の高さもさることながら、
一流の脚本家によって書かれた台本と台詞があり、
それらは鋭く時代をとらえ観察された普遍性ある人間描写となっている。
よって一流の映画監督は、一流の指揮者やオーケストラとともに
それらのオペラ作品を、ぜひとも映像化したいと切望する。
その結果誕生したのが今回、恵比寿の写真美術館にて上映される4作品。
巨匠ベルイマンによる「魔笛」はあまりにも有名。
タルコフスキーやウディ・アレンとも組んだ名手スヴェン・ニィクヴィストによる
映像も見事である。
そしてモーツァルトのオペラを十八番にしていたカール・ベームの指揮による、
ウィーン・フィル演奏の「フィガロの結婚」もまた素晴らしい。
きら星のごとき名歌手たちによる演技が見ものである。
クリスマスを目前に控えたこの時期に、とっても相応しい
華やかで優美な企画である。(T)
12月5日から27日まで、
恵比寿ガーデンプレイス内東京都写真美術館ホールにて上映