「別れの曲」連休を利用して東京国際フォーラムにて開催されている
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭
2010に出かけてきた。
今年はショパン生誕200年ということもあって
ショパンの宇宙というテーマ。
数年前このイベントに出かけた際、大変失望したことがある。
それは音楽祭として門戸を広く一般に開放し過ぎたために、
それこそふらっと公園に遊びに出かけるような気分で公演を
聴きに来る人が大勢いたこと。
会場は演奏が始まっても落ち着きがなく騒々しく、
音楽を聴くという雰囲気には程遠くもう2度と行かないと
思ったものだった。
だが今回は別。
プログラムはレバノン出身で現役のピアニストではピカイチの
アブデル・ラーマン・エル=バシャとショパンの母国ポーランドの
シンフォニア・ヴァルソヴィアとの協演。
これは見逃す、聴き逃すわけにはいかない。
そして驚いたのは観客のマナーの良さ。
モーツァルトやベートーヴェンのときと比して目を瞠るほどの進歩。
演奏中、立ち歩いたり話をしたりしている人はいなかった。
もしかすると進歩したのではなく、ショパンを聴きにきた人たちは
もっと特別な思いがあって会場に足を運んでいたのかもしれない。
古今東西、楽聖と呼ばれる音楽家たちの中で、神童の称号をも
併せ持ち、天寿を全うするまで天才で居続けた音楽家は
自分の知るところ、次の3人だけではないかと思う。
モーツァルト、そしてショパンとマイケル・ジャクソンである。
恵比寿の写真美術館にてショパン生誕200年記念、
映画「別れの曲」が上映されている。
作中で流れる甘美でせつない名曲を堪能しつつも、
優れた芸術は人間の苦悩の中からこそ生じてくるもので
あることを知るのである。(T)
東京都写真美術館にて上映中